池田優 初個展
「祈り人の言の葉」
Online gallery
2021.9.14-9.20 吉祥寺のGallery re:tailにて、初めての個展となる「祈り人の言の葉」を無事に開催することができました。私自身の人生の大きな転換になった近況3年半のものを中心に、ずっと使い続けている透明水彩で描いた作品を展示させて頂きました。
作家活動を決心した7年目に、コロナ禍の中でも、これまでの感謝を伝えて、次のステップに進む機会となる個展をできるようしてくださったことに感謝します。
少しでも、会場の雰囲気と一緒に、思いが伝わりましたら幸いです。
Story
祈り人は、心の灯火を照らしてくれるような温かな物語を日々綴っています。絵描きは、その物語と言葉をもとに絵を描いて暮らしていました。
祈り人は、旅をしながら、その絵を映写機に映し語り歩き、今日も誰かの光になっていました。
絵がない言葉は、飲み込むのに硬く、言葉がない絵は、何でできたかわからないぼやけた味の料理のようだから、
どちらもなくてはならない対になる存在として、自分を支えてくれた絵と言葉が、対になるような展示となりました。
この時世だからこそ、皆様の心にもほっと灯火が灯ることを願って。
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祈り人の言の葉
光の温かさと心強さを 伝える作品
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大切なものは
目に見えない
<目に見えないもの>を<目に見える形>にしたのがこの「Collection」たち。 あなたが宝石を<貴重で美しい>と思ったのと同じように、<目に見えないものも、貴重で美しい>と伝えるために生まれた鉱石たち。 ただ宝石の美しさだけに心が向いて、この思いが忘れられることがないように。。。
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創作絵本
「月の声」
バレエに人生をかけてきた女の子。 その頑張る姿を月だけが知っていた。 しかし女の子は、足をケガして、 もう一生踊れなくなってしまう。 「私には誇れるものも何もありません。それでも これからもずっと一緒におしゃべりしてくれますか」 と尋ねた女の子に、月が答えた言葉は・・・
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光の源に続く
道しるべ
目的地に行くためには地図が必要なように、“光の源“に行くためにも地図が要る。 その地図の手に入れ方から、地図の読み方や目的地の方角、また交通規則さえも、知らないことには進むことができないが、 どうしたらいいかと言えば、知っている人を見つけて、教わるしかない。
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光の源
”光の源”とは 、北か、それとも南にあるのか。 地球の中?空の中?宇宙の中? 今も存在している場所なのか、それとも1000年後に来るのか。 知らなければ、わからない。
心の灯火を照らしてくれるような温かな物語は、"光の源"を見つけるヒントのようなものだった。最後の2枚が、その答えになっているのかもしれない。
始まりの樹
灯火の街は、いつも夜のような暗さに覆われていた。だから光が必要だった。
なぜいつも闇の中だったのか、それは「始まりの樹」という大木の<無数の枝葉>が、
空を隠すように覆い茂っていたからだった。
<無数の枝葉>はまさに、<心配、不安、寂しさ、比べてしまう心、自分の余計な考え、悪い口>など、
「私たちに本来必要のない考え方を持った生き方」そのものだったのだ。
<無数の枝葉>を選定すれば、その樹 本来の美しい形も現れる。
「枝を切ったら、灯りを取り付ける場所がなくなってしまう」と怖がる必要もない。
枝葉を切って空が見えたら、太陽が顔を出すのだから。
目的の場所
「始まりの樹」に覆い茂っていた大木の<無数の枝葉>を大胆に切った時、理想の世界へたどり着く。
ここが ”光の源”。
Photo
さいごに
ご観覧いただき、誠にありがとうございました。一人で会場を借りてまで絵を大々的に発表する目的が見えなかったのですが、さまざまな節目と、背中を押してくださった一言で、個展を決心することができました。
新作を描くごとに、「目に見える成功」という、あまりに刺激的な喜びや願望が当たり前となっている世の中で、「目に見えないものこそ大切だ」と強く叫び続ける自分がいることに気づきました。しかしこれは、眩しい光のようだけれども、今はまだとても繊細な感情だとも感じます。初個展は、まずは自分が揺らがずに、そしてもっともっと世の中に広がっていくことを願って、次のアクションを考える大切な転機ともなりました。
コロナ禍で、ニューノーマルという言葉も生まれ、人との繋がりとは何かを考えざるを得なくなりました。人と関わるときにあまりに大切な、<優しさ><平和><愛>の美しさが、皆様の心に少しでも伝わりましたら幸いです。
最後になりましたが、私が足りないながらも、個展ができるように支えてくださった全ての方に、心から感謝致します。
2021年9月 池田 優